SECフォームF-Nは、外国銀行、保険会社、およびその関連持株会社や金融子会社に対し、米国証券取引委員会(SEC)への提出が義務付けられている規制上の届出書類です。正式名称を「外国銀行および外国保険会社による送達代理人の任命(Appointment of Agent for Service of Process by Foreign Banks and Foreign Insurance Companies)」といい、これらの外国機関が米国国内で証券の公募を行う際に必須となる書類です。
本フォームは、外国の発行体に代わって法的文書の送達を受け取る権限を持つ、米国内の代理人を指定するための法的メカニズムとして機能します。この代理人を任命することで、外国企業は米国の管轄区域内において法的手続きの対象となり得ることを保証します。2002年以降、透明性の確保と1933年証券法への準拠を目的として、すべての届出はSECへの電子提出が義務付けられています。
実務上、米国内の代理人を指定するという同様の目的を持つ「SECフォームF-X」を既に提出している場合、フォームF-Nの提出は免除されることがあります。また、債務証券や議決権のない優先株を専門に発行する外国発行体に対しても、免除が認められる場合があります。これらの規制は、米国市場に参加する外国企業が法的に説明責任を負うことを保証することで、投資家を保護する役割を果たしています。