レライゼーション・マルチプル

レライゼーション・マルチプル(Realization Multiple)は、プライベート・エクイティやベンチャーキャピタルにおいて、投資家に実際に還元された現金を測定するために使用されるパフォーマンス指標です。「DPI(Distributed to Paid-In Capital:払込資本に対する分配金比率)」とも呼ばれ、投資家が当初拠出した総資本に対して、投資家に分配された総額を比較することで、ファンドの実現収益を表します。

この指標を算出するには、ファンド、プロジェクト、または企業から受け取った累積分配金を、払込資本総額で割ります。実際に支払われた現金のみに焦点を当てるため、ファンドが出資者に対して流動性を生み出し、還元する能力を示す直接的な指標となります。この倍率が高いほど、ファンドが投資先を現金分配へと順調に転換できていることを示します。

例えば、投資家がプライベート・エクイティ・ファンドに100万ドルを出資し、最終的にファンドがその投資家に150万ドルを分配した場合、レライゼーション・マルチプルは1.5となります。この数値は名目上の尺度であり、インフレや貨幣の時間的価値を考慮していないため、内部収益率(IRR)などの手法とは区別されます。

記事をシェア: