プル・トゥ・パー(額面への回帰)

プル・トゥ・パー(Pull to Par)とは、債券の償還日が近づくにつれて、その市場価格が自然と額面(パー・バリュー)に収束していく金融現象を指します。発行体が債務不履行に陥らない限り、債券がプレミアム(発行価格が額面を上回る状態)で購入されたか、ディスカウント(発行価格が額面を下回る状態)で購入されたかに関わらず、満期時には必ず額面価格に収束します。

この現象は、債券価格が表面利率と市場金利との関係によって決定されるために起こります。時間の経過とともに債券の残存期間が短くなるにつれ、金利差が価格に与える影響は徐々に小さくなります。その結果、投資家が満期日に正確な額面金額を受け取れるよう、市場価格は着実に調整されていきます。

例えば、額面1,000ドルの債券を920ドルのディスカウント価格で購入した場合、その債券の価値は残存期間を通じて徐々に上昇します。満期日を迎える頃には、価格は920ドルから1,000ドルまで上昇しています。逆に、プレミアム価格で購入された債券は、満期時に額面価格に達するまで、その価格が徐々に下落していくことになります。

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