グレアム数とは、保守的な投資家が株式に対して支払うべき上限価格を決定するために使用される財務指標です。伝説的なバリュー投資家であるベンジャミン・グレアムによって考案されたこの数値は、バリュエーション(企業価値評価)の上限として機能します。この投資哲学によれば、算出されたグレアム数を下回る価格で取引されている株式は割安とみなされ、ポートフォリオに加える価値がある可能性があります。
この数値を算出するには、企業の1株当たり利益(EPS)に1株当たり純資産(BPS)を掛け、その結果に22.5という係数を乗じます。最後に、その合計値の平方根をとります。22.5という係数は計算を標準化するために使用されており、バリュー投資における銘柄選択の一般的な基準である「PER15倍」と「PBR1.5倍」を掛け合わせた保守的な上限を表しています。
具体的な例として、1株当たり利益が1.50ドル、1株当たり純資産が10ドルの企業を考えます。これらの数値に22.5を掛けると337.5となり、その平方根は約18.37となります。このシナリオでは、18.37ドルが投資家がその株式に対して支払うべき最高価格となります。市場価格が16ドルであればその株式は魅力的とみなされますが、19ドルであれば推奨される上限を超えていることになります。