監査リスクとは、財務諸表に重要な虚偽表示が存在するにもかかわらず、監査人がそれを見落とし、適正であるとの誤った意見を表明する可能性を指します。投資家や債権者は財務諸表を基に意思決定を行うため、監査人は厳格なテストや十分な証拠の収集を通じて、このリスクを許容可能な低い水準まで抑えるよう努めます。
監査リスクは、主に「重要な虚偽表示リスク」と「発見リスク」の2つの要素で構成されます。重要な虚偽表示リスクとは、監査開始の時点で財務諸表に重大な誤りが含まれている可能性を指します。一方、発見リスクとは、監査人が総勘定元帳や関連資料の調査過程で、既存の誤りを発見できない可能性を指します。
例えば、スポーツ用品店が100万ドルの在庫を計上しているものの、実際には10万ドルの誤差がある場合、利害関係者はその不一致を投資判断に影響を与える重要なものとみなす可能性があります。監査人がレビュー中にこの誤りを見逃した場合、法的責任を問われるリスクが生じます。こうしたリスクを管理するため、監査法人は虚偽表示の発見漏れに伴う結果に備え、専門職業賠償責任保険に加入することが一般的です。